マイペースチャリダーが行く

ちょうど古稀を迎えた理系チャリダーのブログです。

「自転車の車輪の転がり抵抗について-1」はこちら

港区坂サイクリング-1 (2020/11/1写真に表題追記)

 9月中旬以降は、少し涼しくなってきたが、それに伴い、今年4月末に導入したサイクルトレーナーを使ったインドアサイクリングにも飽きてきた。しかしながら、今年のサイクルイベントは一向に開催の兆しがない。楽しみにしていた佐渡島ロングライド210も結局中止になって秋の縮小開催もない模様で、今後のサイクルイベント開催に見通しが立っていない状況だ。

 結局、サイクルイベントの企画は他人任せにしてはダメで、自分で企画するしかないとないと思い立った。そう言えば、東京は坂の宝庫[1]である。となれば、坂を巡る坂サイクリングをしたらどうかと思いついた。そこで手始めは、東京都で最も坂の多いと思われる港区[2]に定めた。港区を9月中旬から3日に分けて港区の坂90を制覇する計画を立てた。  今回のブログでは、その一日目(主に9月16日)の坂巡りについて紹介する。一日目のルートだが、以下に1A、1B、1Cの3つのコースに分けて紹介する。

 

1A 三田を出発して、麻布を一周するコース

 最初のコース1Aは、日比谷通りの三田一丁目の交差点をスタート地点として、綱の手引き坂、綱坂、日向坂を経由して、二の橋交差点から麻布に入って麻布を一周するコースだ。。

Map data©2020 Google


2綱坂
 綱坂は、平安時代の武士 渡辺綱が付近で生まれたとの伝説により名付けられたとのこと。綱坂の右側手前は慶応大学、右側後方はイタリア大使館、左側は綱町三井倶楽部である。

 

 


古き日の2綱坂
 綱坂の江戸末期から明治初期にかけての写真[3]。両側はそれぞれ大名屋敷だった。たった150年前は、このように侍が歩いていたと思うと、何か不思議な気がする。

 

 

 

 

4一本松坂
 3仙台坂を登りきって「仙台坂上」交差点を右折して、一本松坂となる。名前の由来となった一本松は、写真のように今も存在するが、現在の一本松は4代目という。[1]

 

 

 

9鉄砲坂
 鉄砲坂とは面白い名前だ。この付近は江戸時代の鉄砲の練習場があったことに由来する。鉄砲坂は、外苑西通りに面しており、鉄砲坂を登っていくと、10北条坂となる。

 

 

 

 

 

 

 

 

1B 南麻布の坂を巡るコース

 南麻布の1Bコースは、13新坂を新たなスタート地点として、南麻布を2回、周回するコースだ。最初の1周目は13新坂の坂下から明治通りを東進し、「四の橋」交差点を北上して、14薬園坂を登って、南麻布を大きく周回する。2周目は、やはり明治通りを東進し19絶江坂から釣堀坂を通って13新坂に戻る周回コースだ。

Map data©2020 Google

14薬園坂
 明治通りの「四の橋」交差点から麻布に入るとこの薬園坂が出迎えてくれる。薬園坂の登り口左側はイラン大使館だ。薬園坂の名前の由来は、坂上に幕府の御薬園(小石川植物園の前身)があったことに由来する。江戸時代は、如何に薬草が珍重されていたかが分かり、少し勉強になった気がする

 

15奴坂
 薬園坂を登ってしばらく走って左側の小さな公園の手前を左折すると奴坂だ。奴坂には表示杭がないので、小さな公園が目印だ。奴坂を下ってまっすぐ行くと16阿衛坂の上り坂になる。  また、奴坂を下りきったところを左折した突き当たりに釣堀の名残の池がある。

 

 

 


20釣堀坂の名前の由来となった釣堀の池
 奴坂を下りきって左折した突き当たりに、この辺にあった釣堀の池がある。この廃業した釣堀が、20釣堀坂の名前の由来である。

 

 


20釣堀坂(東側)
 釣堀坂の入口は、14薬園坂の坂の途中にある。釣堀坂には表示杭がないので、見つけるのに苦労する。  釣堀坂の底部は、かって釣堀があったが、現在は宅地になっていて、ここからは釣堀池を見ることは出来ない。かって釣堀のあった場所から、東側と西側の両方に坂がのびているが、その両方とも釣堀坂というらしい。[1]   右側の写真は、東側の釣堀坂である。

 

 


20釣堀坂(西側)
 この写真は、西側の釣堀坂である。

 

 

 

 

 

1C 高輪・三田の坂巡りコース

 最後は、高輪・三田のコース1Cだ。高輪全体が高台なので、至るところに坂がある。高輪を馬に例えると、馬の背に当たるニ本榎通りが桜田通りと第1京浜の中間で南北に走っている。そして、その二本榎通りの両側には、高輪のいろいろな坂がある。

 本コースは、1Bコースのゴール新坂をスタートして、最初の坂、21魚藍坂を登って、最後は30柘榴坂を登りきったカトリック高輪教会がゴールだ。

Map data©2020 Google


21魚藍坂
 魚藍坂は、桜田通りの「魚藍坂下」交差点から、二本榎通りと交わる「伊皿子」交差点までの坂だ。坂の途中に、魚藍観音がある魚藍寺があることから、魚藍坂と呼ばれている。坂下と坂上のそれぞれにスーパーのピーコックストアがある。

 


26幽霊坂
 幽霊坂は、坂の両側に寺があり墓地も見えることからこの名前になったらしい。幽霊坂は、東京で7箇所あるというが、寺が多い高輪近隣らしい坂である。

 

 

28桂坂
 新しく開業した山手線駅の高輪GWの南側から第1京浜を横断すると、桂坂だ。上り坂の左側に柴田錬三郎宅がある。桂坂を登ったところが、二本榎通りとの交差点「高輪警察署前」になる。この交差点近くの高輪消防署にはユニークな塔が建っている。

 


30柘榴坂
 品川の高輪口にある「ウィング」と「品川グース」の間にある坂道が、柘榴坂だ。柘榴坂を登りきると、左側にカトリック高輪教会があり、また右側へ曲がると、二本榎通りへとつながっている。

 

 

参考文献

[1]日本坂学会HP「東京の坂」リスト  【23区】内

[2]港区HP 坂図鑑

[3]プログ:歴旅.こむ「綱坂-150年のタイム・スリップ♪」

 

【2020年11月18日追記】

港区坂一覧表-1

今回の港区坂サイクリング-1の坂一覧表を参考までに以下にまとめておく。

サイクルトレーナーにモニターアームを使ってみた

 エルゴトロン製モニターアームが狭いデスクにも適していて使い勝手のよいことは、既に報告した通りです。この成功に気をよくして、今回は、サイクルトレーナー用モニターに使ってみた。モニターアームをサイクルトレーナーに使う利点は、以下の通りです。

 

(1)サイクルトレーナーでトレーニング中は、手が届く範囲のところにティッシュや水筒を 置く必要があるが、その場合にじゃまなモニタースタンドが不要となる。

(2)モニター高さを調整して、ファンやノートPCとの干渉を避けられる。

 

 という訳で、サイクルトレーナーのモニターにモニターアームを取り付けてみた。今回は予算節約のために、HPのシングルモニターアームを購入した。HPのシングルモニターアームはエルゴトロンからのOEM品で、性能的にはエルゴトロン製と同じだが、値段は2000~3000円安くてコスパが良い。

 以下の写真のように、デスク上にモニタースタンドが無いので比較的すっきりしたと思う。また高さ的には、ファンやノートPCとのクリアランスはぎりぎりだが、何とか干渉を避けることが出来た。もしもモニターアーム導入を検討中の読者がいたら、事前に高さの上限値を確認することをお勧めしたい。

東京ステイの想い出

 コロナ対応のステイホームが長期化していた今年8月に、東京都民のみGoToキャンペーンが適用されないなんて「もうイヤだ」ということで、「東京ステイ」と銘打って、我が家の夏休みを敢行しました。今回のブログは、その東京ステイの想い出の写真を中心にご紹介します。

 我が家の東京ステイは、まだ観光していない東京スカイツリー近くの浅草ビューホテルに2泊して、その後は、ずっと昔に登ったことがある東京タワー近くのパークタワー東京に2泊するという、ちょっと贅沢な家族3人でのプチ旅行でした。

 以下は、東京スカイツリーの写真です。最初の写真から順に、近くで見上げたスカイツリー、雲に突き刺さったスカイツリー、朝日とスカイツリースカイツリー夜景1、スカイツリー夜景2です。

 

 

 

 

 

以下は、東京タワーの夜景の写真2枚です。

 

狭いデスクにもお勧め! LXデスクマウントアーム

 今回は久々の投稿ですが、PCネタです。

 6月末に、これまでのPC用に使っていた27インチモニターをサイクルトレーナー用に転用することにしました。そこで、新規にPC用のメインディスプレイとして、LG製の34インチのウルトラワイドモニターを設置しました。しかしながら、私のデスクは大きさが100×60cmと限定されているので、そこに34インチのウルトラワイドモニターを如何に設置するかが難題でしたが、なんとモニターアームで解決できることが分かりましたので、ブログで取り上げることにしました。

 私が最も気にしていたのは、モニターを設置した場合の奥行きです。通常、モニターの前にキーボードを置きますが、その場合にキーボードの手前にできるスペースがどの程度確保出来るかが重要です。私としては、A4の書類が普通におけるスペースがほしいというのが私の条件でした。当初は、モニターアームではなく三和サプライの100-LA036というモニター取付バーを机後方に設置することで短い奥行きの実現を検討しましたが、奥行きがなんと295mmになることが判明してあえなく断念しました。

 そこで浮上したのが、エルゴトロンLXデスクマウントアームです。LXデスクマウントアームを紹介するYouTubeを見ると大抵は大きなデスクに取り付けているので、大きなデスク御用達のツールのような印象を抱きますが、本記事では、狭いデスクでもお勧めのツールだということをご紹介したいと思います。

 下図が、34インチのウルトラワイドモニター(LG製34WN650-W)を100×60cmのデスクに取り付けた全景写真です。あまりきれいでないので、ちょっと恥ずかしいですが、論より証拠と言うことでお見せします。ちなみにデスクは、ルンディアという組み立て収納家具(幅100cm奥行き40cm)に奥行き60cmのデスク棚板を設置して構築しています。

 


左図は、モニターを引っ張り出したところです。このようにアームは右側に逆くの字型に折り返して収納しています。

 

 

 

 

左図は、モニターを目一杯壁側に押し込んだときの奥行きを示しています。鉄製の文鎮の底面がほぼモニター画面位置ですが、デスク後端から15cmとなっています。

 

 

 

 

左図は、モニターを目一杯壁側に押し込んだときの、モニタースタンドの中心とモニター中心のズレを示しています。このズレ(約6cm)が分かると、モニターの水平位置を微調整したいときに役立ちます。

 

 

 

 結論としては、モニターアームは、狭いデスクを効率的に使うことが出来るツールでもあるので、賢く選択して色々な場面で使っていくことをお勧めしたいと思います。

サイクリストのための4つのソフト

 サイクルトレーナーを導入して2ヶ月近く経った。これまでに、ZWIFTとTacx Desktop Appを使ってバーチャルライドを試してきた。これらのソフトに加えて、従来から利用しているソフト(GARMIN CONNECTとSTRAVA)を含めた4つのソフトについて、本記事では書こうと思う。

 

(1)4つのソフトの連携について

 ZWIFTとTacx Desktop Appは、バーチャルライド専用のソフトだが、GARMIN CONNECTとSTRAVAは、リアルライドでもバーチャルライドでも記録分析できるソフトである。連携の枠組みを決めるためには、最終的な記録分析ソフトをGARMINとSTRAVAのどちらにするかを決める必要があるが、私は分析に優れるSTRAVAを最終的な記録分析ソフトとすることにした。以下に走行データの情報の流れを示す連携図を示す。

(2022/5/1追記 最近は、GARMINとTACXの連携が強化されて、TACX cloudは自動的にGARMINコネクトと連携するようになっている。)


(2)ZWIFTについて

 ZWIFTは、仮想空間のルートを走ることができるバーチャルライドの人気ソフトだ。今更だが、特徴を以下に記しておく。

1)仮想空間の美しいルート、特に、溶岩流、水中トンネル、火山地底ルート、巨木トンネルなどを見ながら走るのが楽しい。

2)色々な国のサイクリストと一緒に走行して、お互いにkudosを交換する等の交流があり楽しい。

3)自分のアバターの着せ替えができるので、自分が変身出来たようで楽しい。

4)ゲーム感覚が満載。例えば、経験値が上がるとドロップショップで素敵なアイテムを購入できる。また、あるゲート通過するとゲット出来るパワーアップアイテムがある。

5)料金は1650円/月。

 以下は、私の好きな水中トンネルの画面だ。たまに大きな魚が現れることがある。水中トンネルは、平坦なのでスピードを出しやすい。

 

(3)Tacx Desktop AppとTacx cloudについて

 仮想空間のZWIFTと異なり、こちらは、もっぱらリアルなコースのバーチャルライドとなる。また、Tacx Desktop AppはTacx製のサイクルトレーナー専用アプリなので、他のサイクルトレーナーでの動作保証はない。以下に特徴を記す。

1)メニューから"FILM"を選択して有名なヨーロッパのコースを選ぶと、ヨーロッパの実写映像とともにバーチャルライド出来る。

2)過去に自分が走った走行データのGPXファイルをアップロードすると、そのコースのバーチャルライドが出来る。(注:私は、ヤビツ峠箱根駅伝5区の走行データをアップロードして、バーチャルヒルクライムを楽しんでいる。ただし、画像は空撮マップとなる。)

3)無料コースとプレミアム(9.9ユーロ/月)がある。

 以下は、Tacx Desktop Appでヤビツ峠を登っている時の画面である。左上に速度、パワー、ケイデンス、心拍数が表示されて、その下には現在の勾配10.6%が表示されている。また画面下のグラフはコースの高低差と進捗が示されていて、グラフ中の赤い線は急勾配、緑色の線は平坦、黄色や橙線は中程度の勾配を示している。

 

(4)GARMIN CONNECTについて

 GARMIN CONNECTはサイクルコンピュータやスポーツウォッチで有名なGARMINが運営するサイトだ。特徴を以下に記す。

1)走り終えてガーミンのサイクルコンピュータに走行データを保存すると、走行データが自動でGARMIN CONNECTにアップロードされる。

2)コースマップ、スピード、ケイデンス、心拍数等がみやすく表示されるため、詳細な分析・記録に便利。

3)ガーミンのハードユーザならば無料で利用出来る。

 以下は、GARMIN CONNECTで、大田区から日比谷まで行ったときの高低差、スピード、心拍数のグラフである。GARMIN CONNECTのグラフはデータを見やすく表示してくれる。

 

(5)STRAVAについて

 サイクリングやランニングなどのアスリート向けのソフト。以下に特徴を記す。

1)GARMINやZWIFTに限らず、アスリート向けの多くのソフトとの連携が可能なため、全体的な記録と分析に適している。

2)走行後、フォローしている他のサイクリストから、kudos!(すごい!)の励ましが送られる仕組みがあり、励みになる。

3)走行ルートに、"セグメント"という定番の区間が含まれる場合、その区間を自分の過去の一連の記録と共に、他のサイクリストの記録と比較できる。

4)"Flyby"という機能を用いると、同一時刻に近接して走ったアスリートとの競り合いがマップ上のアニメーションで再現されるので面白い。

5)料金は、年間6300円。

 

(5)-2 セグメントの事例

 私の近所に貝塚坂という上り坂があるのだが、その上り坂の部分を私がSTRAVAを利用してセグメントを作成した事例を以下に示す。セグメントを作成すると、過去の自分の走行データの推移を一瞬で可視化してくれる。私の貝塚坂のベストタイムは59秒で、STRAVA利用者345人中、36位と言うことが分かる。すごく分析に便利なツールだ。

 

サイクリストが健康上で注意すべき3つのポイント

 私が、本格的に自転車を開始した2005年から15年が経過した。この15年間で、いくつかの健康上の障害を経験してきた。それらの健康上の障害を考慮しても、私は自転車が体に良いと信じている。しかしながら、自転車は単に体に良いよ良いよというだけでは無責任と思うので、健康上の注意すべき3つのポイントを、以下に紹介する。

 

(1)前立腺肥大への対応

 男性サイクリストの場合、どうしてもサドルで前立腺を圧迫することになりやすい。私は、2009年9月に、たまたま近所のかかりつけの病院でPSA検査を受けたところ、11という高い数値が出た。この数字に驚いた医師は、私に生体ガン検査を薦めたので、2ヶ月後に検査を受けることになった。生体ガン検査は幸いにして陰性だったので、前立腺肥大ではあるものの悪性腫瘍ではない事が分かった。

 この2009年9月以降、私のサドルは、SMPのTRK Large(従来のレディーズ用)を使っている。このサドルに変えてからは、PSAの値は1~1.5の数値に落ち着いているので、前立腺を刺激しないという効果はあると思う。

 このサドルは、真ん中に大きな穴がありちょっと格好が悪いのだが、上記の安全上の理由により変えられない。ただし、このサドルの良い点が一つあって、このサドルは便器にまたがったような感触で乗り心地は悪いものの、お尻が痛くならないという利点がある。そのため、私は未だにこのサドルを愛用している次第である。

 本ブログの男性読者のみなさまには、PSAなどで健康チェックして、もしも異常があったならばサドル交換をお勧めしたい。

 

(2)足の甲の疲労骨折

 2016年12月に何気なく重いものを持って足を踏ん張ったときに右足の甲を疲労骨折してしまったことがある。この時は、整形外科医に2-3ヶ月通院して安静にすることで治癒した。整形外科医からは、もっとカルシウムを摂取するようにと指導された。それでカルシウム製剤なども試してみたが、結局いつも食べるヨーグルトをカルシウム含有量の多いデンシアに変更し、それと毎日の牛乳との合わせ技で、推奨カルシウム量600mg/日を摂取するようにしている。

 私が今考える骨折原因は、サイクリングのペダルを回す回数は半端なく多いため、その繰り返しのストレスにより足の甲が疲労骨折したと考えている。それで、遅ればせながら、2019年からペダルをビィンディング付のものに変更して、サイクルシューズを履くようにした。サイクルシューズの底は、スニーカーに比べて非常に固く出来ているため、ペダルをこいだときの足の甲にかかる負担が少ない事が予想されるため、疲労骨折の再発防止対策になると考えている。

 サイクリストの読者のみなさまには、安全性の観点からも、サイクルシューズ着用をお勧めする。

 

(3)ランナー膝

 今年(2020年)の2月頃、階段の上り下りの際に、左足の膝の外側が痛くなった。ネットで調べると「ランナー膝(腸脛靱帯炎)」と呼ばれる症状のようだった。今回の治療は、通常の整形外科医ではなく、近所の整体院に行ってみることにした。整体院では、ランナー膝に加えて、腰痛の原因となっている姿勢の悪さの矯正が必要と指摘された。それで、ランナー膝とともに体全般の姿勢の矯正のための施術を3ヶ月程度受けることになった。

 ランナー膝については、処方された腸脛靱帯が固着するのを防ぐ膝の伸ばし方を毎日実践することで徐々に解消した。この膝の伸ばし方は、あまり頑張らない程度にやるのがどうもポイントのようで、頑張りすぎるとかえって痛みが出てしまうことがある。サイクリストは、ストイックに頑張る性格の人が多いせいか、頑張りすぎる傾向があると自分でも思っている。

 姿勢矯正については、ある程度自分でも姿勢が良くなったと思っているが、これは今後、日常ルーチンになるように体になじませて、地道に実践していくことが重要と思う。

サイクルトレーナーの導入記 その3

 前回から引き続き、サイクルトレーナー TACX NEO 2T SMARTの導入について紹介する。 今回は、いよいよ最終段階として、PC準備、アプリインストール、PCとの接続を紹介する。

 

(4-1)PC準備

 私の自宅にあるPC5台のうち、遊休していた2台をサイクルトレーナー用に使用した。以下に、準備したPCの仕様と整備方法をまとめた表を示す。

 PCを準備してみて分かったことだが、遊休PCを再利用する場合には、整備に多くの時間を要する。今回のPC整備は、サイクルトレーナー導入後半に始めたので、ずいぶんと待ち時間が生じてしまった。私のように遊休PCを利用する方は、前広にPC整備を開始することをお勧めする。

 一方、サポート終了したWindows7proのマシンが、文献[1]により、無料でWindows10proにアップグレード出来たのは、何気にうれしかった。これによりPC2は、最新版のWindows10proのマシンとして、当分の間、使えそうだ。

 

(4-2)アプリインストール

 次に、アプリをPCへインストールした。 購入したTACXサイクルトレーナーには、ZWIFTとTACXの1ヶ月の無料利用コードが添付されていたので、それら2つのアプリをインストールすることにした。以下に、それぞれのアプリの特徴とインストール方法をまとめておく。

 有名なZWIFTの使い方は文献[2]を参考にした。一方のTacx Desktop Appは、利用者が少ないせいか実際の利用者からの情報が少なく、参考になるのは日直商会の文献[3]くらいしかない。

 ZWIFTでは自分のアバター(自分の分身)が仮想空間を走るわけだが、自分のレベルが上がるとサイクルジャージ等のアイテムが獲得できるなど、ユーザのやる気を引き出す要素がふんだんに盛り込まれているので取っつきが良い。

 一方のTacx Desktop Appは、Filmという実写のコースが魅力だが、一部のワークアウトでは無味乾燥な数字の画面とにらめっこしながらストイックに頑張る必要がある。また、日本語ではなく英語表記も取っつきが悪い。

 Tacx Desktop Appは、Tacxクラウドというホームページと連携して動くアプリであることを理解して利用する必要がある。例えば、ワークアウトのメニューは、一旦Tacxクラウドで選んだものをTacx Desktop AppでFOLLOWすることで、Tacx Desktop Appに取り込むことが出来る。Tacxクラウドでワークアウトメニューを選ぶ操作は、ハート型マークをクリックして赤色に変化させるのがポイントだ。

 まだ両方とも使い始めたばかりで、それぞれ数回しか走っていない。アプリ利用に関しては、別の機会で紹介したい。

 

(5)PCとトレーナーの接続

 次に、PCとサイクルトレーナー(TACX NEO 2T SMART)との接続について紹介する。接続は、BluetoothとANT+の2つの方法がある。接続には先人(文献[4])が苦労しているが、私も大いに苦労した作業だ。

 そこで、PC2台と、3つの接続デバイス (内蔵Bluetooth、2つのANT+USBドングル (TACX製、GARMIN製))と、2つのアプリの全ての組み合わせ12通り(=2×3×2)を試してみた結果を、以下に示す。

 PCについては、表に示すように、すべて接続OとなるPCは無かった。そこで、私が心拍モニターとして用いているスマートウォッチ(Vivoactive JHR)がANT+接続なので、ANT+接続を優先してPC1をメインPCとした。PC2は大きい画面が魅力的だが、心拍数が測れないため、当面はPC1とGARMIN製のANT+USBドングルの組み合わせで運用する。いずれ外部モニターなどで大画面化を検討したい。

 表中の(注1)については、PC1ではZWIFTのBluetooth接続は基本的にXなのだが、文献4に述べられているように、スマホでZWIFTコンパニオンを立ち上げれば接続できる。しかしながら、ZWIFT利用中は常にスマホのZWIFTコンパニオンを立ち上げておく必要があるため、スマホのバッテリ消耗の点で、あまりお勧めできない。

 

 

 

 

 

 

  今回利用したANT+USBドングルは、写真に示すTACX製とGARMIN製の2つである。TACX製はUSBケーブルでトレーナー近くに設置する必要があるのに対して、GATMIN製は電波の到達距離が5mと長いため、USBケーブルで近くまで寄せる必要が無く簡便に設置できる。

 今回で、サイクルトレーナーの導入記は、ひとまず完了とする。ここまで長々とおつきあい頂いた読者のみなさまに感謝します! 今後は、サイクルトレーナーを利用してみて分かったことについて書きたいと思う。

 

参考文献

[1]kostrivia HP「【Windows7/8.1】Windows10への無償アップグレードが今でも可能!(2020年4月現在)」2020/4/25時点のHPを参照

[2]プログ十三峠十三分切り「ZWIFT完全攻略データベース」

[3]日直商会HP「How to use “Tacx Desktop app”」

[4]もっちゃんねる「【Zwift+ローラー台導入記3】苦節2時間!Tacx Neo Smart(Neo2もね)でZwiftできる環境を作った話を詳しくまとめてみた」