最近ZWIFT用PCを交換したら、ZWIFTのアバターの影が動いて、びっくり! それで調べてみたら、どうもPC能力に応じて、影の表現や解像度、フレームレートが変わってくるとのこと。文献1、文献2
いろいろと知ってしまうと、むらむらと理系の探究心が出てきて、これまでZWIFT用に使っていたPCとフレームレートを調べてみたので、報告する。
(1)ZWIFT用PCを交換した理由
私の従来のZWIFT用PCは、とにかくwindowsが動けば良いとの考えから、私がこれまで使っていたメインPCのお下がりの古いPCが多かった。ところが、ZWIFT中にプチフリーズすることがあり、長い場合は1分程度フリーズしてしまって、一緒に走っていたライダーが遙かかなたに走り去ってしまうという悲劇もあった。
その後、時間の長いフリーズは、背景で動くwindowsアップデートのためと分かったので、ZWIFT開始の1時間前にPCを立ち上げて、windowsアップデートの有無を確認して、もしもアップデートがある場合には、アップデート停止ボタンを押して、ZWIFTが終わるまではアップデートさせない対策で、ZWIFTする毎日だった。
このような時間のかかるZWIFT立ち上げに嫌気がさして、新規にZWIFT用PCを購入することとした。ZWIFT専用はもったいないので、そのPCは私のメインPCのバックアップ機としても位置づけることとした。
(2)ZWIFT用PCの選定
PC候補として、最終的に5機種に絞り込んだ。絞り込んだ条件は、以下に示す。これらの条件は、主に私のメインPCが万一ダウンした場合のバックアップ機の必要条件となっている。
・ノートブックPC ←メインPCのバックアップとしては可搬性を重視
・windows11実装済 ←wondowsマシンの前提
・SDカードドライブ付 ←個人データ格納ドライブとして利用
・価格は20万円以下 ←予算です
・CPUのPassmark(M)が17000以上 ←現在のメインPCと同等以上
以下に、絞り込んだ5機種の比較表を以下に示す。最下行(灰色アミガケ行)は現在の私のメインPCで、昨年7月に購入したmouse製のクリエイター向けブランドDAIV4Pだ。
5候補から最終選定したのは、表中の黄色アミガケしたASUSのVivobook 16Xだ。エントリー向けグラフィックボードRTX3050を搭載しており、しかもクーポンで安価に買えるのが決め手となった。
ZWIFT用PCの検討表 (2024年2月)
注記)Passmark(M)は文献3、3Dmarkは文献4を参考
(3)ZWIFTをやってみて
新しく導入したVivobookでZWIFTした回数は、まだ3回とわずかだが、アバターに影が表示されたのには驚いた。従来のアバターの影は、ぼんやりあるものの、特に意識することは無かった。今回導入のPCでは、はっきりとした影が出現し、しかもそれがアバターの動きに応じて影も動くのだ。
(4)フレームレートの検討
PCとZWIFT表示の関係をもう少し詳しく調べるため、私のZWIFTライドでのフレームレートと3Dmarkとの関係を検討することにした。
ZWIFTのフレームレート分析に用いるZwiftalizerの使い方は文献5を参考にした。Zwiftalizerは、ZWIFTのログファイルを分析することにより、過去のZWIFTライドのフレームレートを計測できるサイトだ。
一方の3Dmarkは、3Dグラフィック評価の定番ソフトで、文献6、文献7を参考にして、実際に私のPCに3Dmark(Demo無料版)をインストールし、Time-Spyを実行して、3Dmarkスコアを計測した。
検討結果を下表に示す。最上段のLavieG-Mは私が2020年にZWIFTを立ち上げた際に利用したPCで、過去記事(文献9)で紹介した。一方、最下段のVivobook16Xは、今回導入の最新鋭のZWIFT用PCだ。 ←この段落を追記(2024/4/8)
3Dmarkは指標が多いので少し分かりにくいが、例えば、3DmarkのtotalスコアとZWIFTのフレームレートを比較すると、正の相関はあるが、きれいな正比例でないことが分かる。このような関係は、Gaphic test1やGaphic test2のフレームレートの結果についても同様だ。
この理由は、ZWIFTが自動的に決めているプロファイルが関係していると思われる。vivobookのプロファイルはultraだが、他のPCはbasicだ。このプロファイルの違いにより、アバターの影の有無が決まり、CPU負荷も変化するので、フレームレートと3Dmarkスコアがきれいな正比例とならないと考えられる。
これは私の勝手な推測だが、ZWIFTがプロファイルを変更せずに例えばすべてbasicプロファイルにしてしまうと、今回用いたようなグラフィック高性能PCではフレームレートが200fps以上になり、危険かつ無意味なフレームレートになる可能性がある。そのような事態を避けるため、グラフィックが高性能なPCに対しては、アバターの影表示などの適度に負荷をかけて適切なフレームレートにすることを狙ったものと推測する。
(5)終わりに
今回のZWIFT用PC導入で、少し欲が出てきてしまった。今後は、文献8等を参考にして、4K画像のZWIFTライドに挑戦したいと思う。
参考文献
(1)2021/1/4 EMUSpeedClub’s blog 「B級Zwifter、大画面4kを夢見る。」
(2)2021/8/16 チャリで100万キロ 「Zwift愛が急成長:ゲームPCでZwiftするメリットとデメリット」
(3)2024/3/23 PCrecommended2024「CPU性能比較表」
(4)2023/9/22 The比較 「Ryzen 7 7730U、Ryzen 5 7530Uのベンチマーク」
(5)2024/1/15 室内自転車乗りのライドログ「Zwiftalizerの使い方:Zwiftのログを解析してくれるサービス」
(7)4Gamerネット 「UL Benchmark 3Dmark」
(8)2023/5/1 室内自転車乗りのライドログ「Zwift用の4K高画質安定環境を構築するメモ:2023年上旬版」
(9)2020/5/11 マイペースチャリダーが行く「サイクルトレーナーの導入記 その3」